柄・模様等は一つ一つ意味をもっています。
ここでは代表的な文様・柄等を紹介していきます。
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●メダリオン文様(ラチャク・トランジ) ペルシア絨毯の代表的な構図で中央にメダル様の文様を配したものです。 メダリオンは、天空の太陽、水に写ったモスクのドーム、コーランの装丁、魔除け、仏座、紋章など、さまざまな解釈がなされていますが、イスラムの神秘主義的解釈によれば、宇宙と信仰の中心、天国(パラダイス)へ至る入口とされています。 |
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●ミヒラーブ文様(メヘラービ) 英語でいうブレイヤー・ラグ(礼拝用絨毯)などに見られるイスラム特有の構図が、このミヒラーブ文です。 ミヒラーブとは、モスクの中につくられた壁龕(ニッチ)と呼ばれるアーチ型の窪みで、メッカの方角を示しており、礼拝する信徒にとっては開かれた神の世界への入口、すなわち天国への門を象徴しています。 |
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●樹木文様(デラフティ) 乾燥地帯における緑や水、オアシスへのあくことなき憧憬は、環境の異なる人々にはおよそ計り知れなものがあります。 絨毯における樹木文の様式は、生命の木、果樹文、鳥や動物を配した写実的な樹木などさまざまなタイプがあります。 いずれも豊穣と生命の水を示唆するとともに、楽園の一情景といえるでしょう。 |
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●花瓶文様(ゴルダーニ) ペルシア絨毯の中によく使用されるモチーフに花瓶があります。 花瓶は紀元前3千年記のシュメール時代に水の女神の象徴としてすでに現れています。 花瓶文は、中国からもたらされた陶器の美しさに魅せられて絨毯に織り込んだとも、生命の源である水を象徴するものとして描かれるともいわれています。 |
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●狩猟文様(シェカールガー) ペルシア絨毯に好んで描かれる情景の一つが狩猟文様です。 パラダイス(楽園・天国)の語源である中世ペルシア語のバイリダエーザは、狩猟のことで、狩猟は古くから勇者のたしなみであり、王侯貴族たちのセレモニーでもありました。 この文様は楽園の象徴であるとともに、豊かな獲物、豊穣への祈りだともいわれています。 |
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●パネル庭園文様(ヘシュティ) ペルシア絨毯の古典デザインに庭園文と呼ばれるものがあります。 水路によって区分された庭園に樹木や花を描いた、楽園を表現したデザインです。 この区画が時代とともに細分化、様式化されてパネル文様と呼ばれる格子デザインに発達しました。 ペルシア語ではヘシュティ(日干し煉瓦に由来)と呼ばれているみのです。 |
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男と女 子供を授かりたいと願う形、出産する形、ヒップに手をのせた母親像など人間讃歌です。 |
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手&クシ 5本線、5つの点などは、指あるいは手を意味し、悪魔、悪霊から守ることを象徴しています。 |
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ムギ 小ムギ、大ムギなど穀物の豊作を願うモチーフです。この他にも、ケシ、メロン、イチジク、ブドウ、クワなども豊作を意味します。 |
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愛 アジアから伝わったモチーフで男と女のハーモニーや和舎を意味しています。 |
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悪魔の目 魔除けのモチーフで、三角形が外部的危険から身を守ると信じられていました。 |
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星 幸せ、豊穣、母親の子宮を意味しています。 |
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ドラゴン 想像上の動物。暴力、悪を象徴するが、宝、女性、泉を守るという説もある。 |
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波 水の大切さをイメージしたもの。 |
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メへラビ 聖地メッカの方角を示す。祈祷用ラグには欠かせないモチーフ。モチーフ。水差し |
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カギ 魔除けのモチーフ。魔除けのモチーフ。チューリップ |
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羊の角 武力、力、男らしさを象徴しています。ジャスミン |
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鳥 鳥ほど多様な意味を持つものはなく、幸せから不幸への巡りあわせ、楽しみと愛、死人の魂、女性、期待、力など。 |
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らくだ・シカ 動物たちへの愛情。 |
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サソリ 猛毒をもつサソリ除けのモチーフ。 |
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ヘビ 人類の発生時にさかのぼるモチーフ。 黒ヘビは幸せ、豊穣、多産を意味する。 |
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生命の木 男の成功、不死を願ったモチーフ。 |